小規模M&Aを、買収前から買収後まで

会社を買うときには、株価算定や財務DDだけでなく、そこで分かったことを買収条件や引継ぎに反映し、買収後の管理につなげる必要があります。

特に小規模M&Aでは、買収した会社に管理部門がなく、経理、資金繰り、労務、契約管理などを社長が一人で抱えていることも珍しくありません。

買収前の調査と、買収後のPMIは別々の仕事ではありません。

買収前に何が分かり、何を買収条件として決め、買収後に何を整えるのか。最初から一つの流れとして考えることが重要です。

買収前と買収後はつながっています

財務DDの目的は、問題を見つけて報告書を作ることだけではありません。

発見した問題が、株価に影響するのか。契約や引継ぎ条件に反映すべきなのか。買収後に改善すべきなのかを整理する必要があります。

小規模M&Aでは、問題が見つかっても、買収前にすべて解決できるとは限りません。

そのため、買収前に対応することと、買収後に引き継ぐことを分けて考えます。

小規模M&Aの6段階

1.検討・初期確認

事業の特徴、売却理由、概算価値、買収目的を確認し、調査すべき論点を整理します。

2.基本合意

価格の考え方、調査範囲、独占交渉、今後の予定を確認し、認識のずれを減らします。

3.DD

利益、資産・負債、税務、資金繰り、管理状況と、社長に依存する業務を確認します。

4.最終契約・クロージング

DDの発見事項を価格・契約・前提条件に反映し、引渡す資料と権限、対応期限を決めます。

5.買収後の引継ぎ

通帳、印鑑、契約、アカウント、業務と判断を、事業を止めない順序で引き継ぎます。

6.継続管理

月次数値、資金、労務、契約、ITとDD指摘事項を、買い手が継続確認できる仕組みにします。

DDで見つけ、買収条件に反映し、PMIで整える

小規模M&Aでは、財務DDで発見した問題が、そのまま買収後の課題になることがあります。

重要なのは、問題を指摘して終わるのではなく、次の対応へつなげることです。

財務DDで確認する価格・契約・引継ぎ条件へ反映する買収後のPMIで整える

買収前から買収後までをつなげることで、「調査では分かっていたが、買収後に誰も対応していない」という状態を防ぎます。

買収前に分かったことが、買収後の課題になります

買収前に分かったこと買収前に決めること買収後に整えること
月次決算が行われていない利益の実態と、買収後に必要となる資料を確認する毎月の数字を確認できる仕組みを作る
社長しか業務を把握していない社長の退任時期と引継ぎ条件を決める業務を見える化し、買い手側へ移管する
資金繰りが把握されていない買収後に必要となる資金を見積もる入出金、支払予定、資金残高を管理する

財務DDで問題を発見できても、買収後の実務を想定していなければ、必要な引継ぎ条件や改善方法までは決められません。

買収後に何が起こるかを考えながら、買収前の確認項目を組み立てる必要があります。

必要な支援は案件によって異なります

すべての案件で、株価算定、財務DD、PMIの全部が必要になるわけではありません。

対象会社の規模、管理状況、売り手社長の退任時期、買い手側の管理体制などによって、必要な支援は異なります。

例えば、次のような関わり方があります。

  • 買収を検討するための株価算定
  • 買収前の財務DD
  • DDで判明した問題の整理
  • 買収条件や引継ぎ事項の検討支援
  • 買収直後の管理状況診断
  • 月次管理や管理業務の立上げ支援
  • 買い手管理部門への引継ぎ

買収後の会計処理として、必要に応じてPPAを行う場合もあります。

案件の途中からでも、必要な部分に絞って対応します。

どの段階からでもご相談いただけます

まだ買収を検討している段階でも、財務DDの途中でも、買収後に管理上の問題が見つかった段階でも構いません。

現在の状況を確認し、買収前に対応すること、買収条件へ反映すること、買収後に整えることを整理します。

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